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労働関係法律

 「育児休業制度」

育児休業制度は、全労働者に関わる育休法が成立する以前から、公務員労働者の世界では先行して存在していました。それは、一般の民間労働者から見れば「公務員だけいいね。」的な妬みの制度のようにも見られがちでしたが、本来、それが単に公務員だけ特権的に優遇されていたという意味ではありません。

公務員の世界では、国民全体の労働者の権利拡大に関して、民間を牽引しなければならない使命のようなものがありました。そのことを自覚していた公務員関係の労働組合(国家公務員、地方自治体公務員、教職員組合)が、戦後の労働運動の激烈な過程で努力して勝ち取ってきた権利でした。

ですから、育児休業法の場合も、公務員の現場で運用・実施されている内容がベースとなって成立したものです。その意味で、公務員職場での先行した実態がなければ、時期尚早という便法で、成立・実施はさらに先送りされたことでしょう。

この国の後進性として

この国では、欧米先進国に比べて労働者の権利拡大が非常に遅れて進行しているという実態があります。育休法の成立が遅れたのも、女性は結婚や出産に際しては、職場を退職するという悪習が長く残っていたからです。

それは、同時に根強い女性蔑視の証でもありました。経営者の意識の前時代的な発想は今でもアチコチに見られ、管理職によるパワハラやセクハラが絶えないのもこの国の不名誉な特徴です。

育児休業法は、そういう意味でも、労働者(特に女性)の権利拡大の象徴として、その血と汗の結晶として成立したものなのです。

現行「育児休業法」の内容

(1)定義

     労働者が原則として1歳に満たない子を養育するためにする休業
  ※対象となる「子」の範囲は、法律上の親子関係がある子が第一であるが、                              その他の場合についても規定がある。

(2)対象労働者

日々雇用を除く「労働者」 
〇労使協定により対象外にできる労働者
 ・入社1年未満の労働者
 ・申し出の日から1年以内に雇用関係が終了する労働者
 ・1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
〇有期契約労働者(派遣労働者等)
 ①入社1年以上
 ②子が1歳6カ月に達する日までに労働契約が満了し、更新されないことが明らかでないこ         と。

(3)期間
  〇原則として子が1歳に達する日まで(誕生日の前日)の連続した期間
  〇父母がともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2ゕ月に達する日まで間
  〇子が1歳に達する日において、
   ・保育所等の利用を望んでいるが、入所できない場合
   ・(省略)
   の事情がある場合は、1歳6ゕ月に達する日までの取得が可能

(4)回数
  〇子1人につき、原則として1回
  〇子の出生後8週間以内に、産後休業をしていない従業員が最初の育児休業を取得した
場合は特別な事情がなくても、再度の取得が可能
  〇以下の特別な事情がある場合には、再度の取得が可能
   (内容、省略)
  〇子が1歳6ゕ月までの育児休業については、子が1歳までの育児休業とは別に、取得が可能

 

男女雇用機会均等法(1972年~、1999年改正)

この国では、皆さんもご存知のように、まだまだいろいろな差別が存在しています。その中の一つとしての男女差別を原因とする雇用機会や、採用後の待遇における差別を解消するためにこの法は設けられました。

「男女雇用機会均等法」は、その歴史的意義として、法の下の平等を保障する日本国憲法の理念を実現するために設けられた。

(第一条の主旨)
〇男女の均等な機会及び待遇の確保を図る
〇女性労働者の、妊娠中や出産後の健康を確保する

(第二条の主旨)
〇女性の母性が尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすること
〇事業主、国、地方公共団体は、基本理念に従って、労働者の職業生活が充実するよう努める

法律の構成
【第一章】 総則(第一条~第四条)
【第二章】 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等
           第一節: 性別を理由とする差別の禁止など(第5条~第10条)
           第二節: 事業主の講ずべき措置(第11条~第13条)
           第三節: 事業主に対する国の援助(第14条)

【第三章】 紛争の解決
           第一節: 紛争の解決の援助(第15条~第17条)
           第二節: 調停(第18条~第27条)

【第四章】 雑則(第28条~第32条)
【第五章】 罰則(第33条)

内容のポイント

【性別を理由とする差別の禁止】

・男性または女性についての募集又は採用する人数の限度を設けること(「男性10名、女性5名」な ど)
・男性または女性を表す語を含む職種の名称を用いること
   ・「婦人警察官」✖→「女性警察化官」〇 (募集の際には「警察官」)
   ・「営業マン」✖→「営業職」〇
   ・「保母」✖→「保育士」〇
   ・「看護婦」✖→「看護師」〇
   ・「スチュワーデス」✖→「客室乗務員」〇
・「男性歓迎」「女性歓迎」「男性向きの職種」「女性向きの職種」ン度の表示✖
・採用活動において、男性(女性)に送付する会社の概要などに関する資料の内容に、差をつけて 送付すること
・営業、基幹的業務、海外で勤務する職務等の配置に当たって、その対象を男性(女性)労働者の みとすること
・昇進試験を実施する場合に、合格基準を男女で異なるものとすること
・教育訓練、工場見学、海外での留学による研修等の対象者を男性(女性)労働者に限ること
・教育訓練の期間や窩底を男女で異なるものとすること
・昇進の合格基準を男女で違う基準とすること
・結婚していることを理由に職種の変更や定年の定めについて男女で異なる取り扱いをすること
etc…etc

【不利益取扱いの禁止】
(第9条)事業主は、
〇女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならず、女性労働者が婚姻したことを理由として解雇してはならない。
〇その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法上の産前産後休業を請求し、又は産前産後休業をしたことその他のことにより、不利益な扱いをしてはならない。

 

 


公開日:
最終更新日:2017/08/30

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