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「経済ゼロ成長」だった平成、そして来たるべき令和の時代に若い君はどう生きるのか?

この数年間というもの、政権はいつも景気好調をアピールしてきました。その前の民主党政権時代との違いを事あるごとにえげつなく主張し、自分たちの正当性をアピールしてきたのです。

しかし、何のことはない「平成は経済成長ゼロだった」という厳然たる事実に、「この実感なき好景気とは?」といつも自問自答してきたことへの回答を得たような思いがして、解せたのであります。

食品をはじめいろいろな物の値段がジリジリと上がっていくのに、収入も給料も一向に上がる気配がないというのが平成というものの実態だったのです。

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【目次】
・派遣労働法の改正(改悪)
・社会の安定のためには、労働者の懐が潤うことが最も必要!

・2019.4.1 には、「働き方改革」の何が変わったのか?
・この法律の問題点は何か
・そのほか今後のスケジュールについて
・<有給休暇について>
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派遣労働法の改正(改悪)

小泉政権時代に、それまでの派遣労働法の対象枠を製造業の従業員にまで広げたことが大きい。これは経済界からの要求を受けた政権が、相棒よろしく企業のための政治を行った結果として実現された改悪でありました。

そしてその結果、世の中はどうなったのか? ということが、実は大問題なのです。
もはや国策としての非正規労働者が量産され続け、派遣労働者、パート、アルバイト労働の肥大は国民の生活を益々不安定にさせ、その購買力を低下させました。まさにワーキングプアと呼ばれる層の増大を招きました。

この状況は、正規労働者と非正規労働者の格差を大きく分断しただけでなく、実は正規労働者の足を引っ張る役割をも果たしているというのが隠れたミソでもあります。いわゆる、非正規への雇止め圧力とともに、正社員へのリストラ圧力としても非正規労働者の存在が効果的に利用されているという事実があるからです。

結果、弱い立場の非正規労働者だけでなく、正規労働者までもが、会社側の言いなりになるしかないような状況が出来あがってしまったのです。

社会の安定のためには、労働者の懐が潤うことが最も必要!

労働者の遥か頭上を、中国マネーやオイルマネー、ファンドマネーなどいろいろなお金がどれだけ派手に飛び交ったとしても、もはや経済は上向きません。給料や収入が労働者の懐を潤すことがなければ、人々の購買力が上向かず、物が売れないのは当たり前です。

企業の得た利益は、労働者の懐にではなく、内部留保にばかり貯蓄されています。それでは何も解決しません。安倍首相は、経済界に向けて賃上げを要請しましたが、官製春闘のごとき前代未聞のこの出来事の裏には、さすがに不景気の原因が労働者の収入の不足にあると、気づいたことにあったのかも知れませんね。

2019.4.1 には、「働き方改革」の何が変わったのか?

この国の労働者は、国というものにあまり期待していないのでしょうか?
たいして、2019年4月1日というものの話題が沸騰しているという雰囲気がありません。

「どうせ、企業の味方のお上のやること、期待するだけ損するに決まってる。」と高をくくっているのでしょうか?それとも、政治畑のお話には全く興味がないというのでしょうか?

いずれにしても、2019年時点で働き方改革の名のもと、若干規定は変わり、しかも今後の労働者の権利拡大に利する可能性のある小さな足場が出来たということでしょうか。

では、具体的には何がどうなるのかということについては以下のようになります。

1.残業時間の上限規制 

 ・月45時間、年間360時間を原則とする。

ただし、例外規定として年間720時間を認め、月100時間(複数月の場合80時間)を上限とする。

※中小企業は、2020⑷月1日施行

2.年次有給休暇の確実な取得
使用者は、10日以上の年次有給休暇が付与される総ての労働者に対し、毎年5日を時季を指定して有給休暇を与える必要があること。

3.正規・非正規雇用労働者間の不合理な待遇差の禁止【施行:2020年(中小企業2021年)4月1日~】

一つの企業内において、正規雇用労働者と非正規雇用労働者(パートタイム労働者、有期雇用労働者、派遣労働者)の間で、基本給や賞与などの個々の待遇ごとに不合理な待遇差が禁止される。

この法律の問題点は何か

〇上記1について
残業時間の上限規定については、原則とある月45時間、年間360時間というのがかつてより厚労省が提示してきたモデルなのですが、この原則性をもっと強めるべきでした。

例外規定の年間720時間というものが、あまりに非常識に思われます。月100時間や80時間を容認してしまえば、まさにそれは過労死ラインと同一でありまして、国が認めているのだから、社員が

過労死をしたとしても、「ウチ(企業)に責任はない」という口実を企業に与えかねません。

まさに、この法律が過労死促進法になってしまうという危険性を孕んでいます。欧米人から見れば、

月に20時間の残業であっても「多く感じる」という人が多数派なのですから、この国の遅れ具合は、半世紀遅れと言えばいいのでしょうか。

〇上記2について
年次有給休暇の強制消化が規定されたということです。それは、多くの人が有給休暇がありながらその消化率が非常に悪かったことによるものです。

ヨーロッパでは、年間に1カ月のバカンス休暇を取るのは当たり前で、冬か夏にまとめて取るか、任意に振り分けるかが個人によって違うくらいで、取らない人はいないということです。この国(日本)では、やっと5日が強制ですか? 情けない話ですね。

〇上記3について
実は、もっとも重要なものが、この3つ目の項目だと思います。
なぜなら、将来的な「同一労働・同一賃金」につながりそうな問題だからです。企業は、とかく安い賃金で労働者を使い倒そうとする傾向があります。そこに、過労死や過労自死、病気などの問題が隠れています。

企業は、労働に対して正当な対価を支払う義務があります。非正規雇いだからと言って不当に賃金を値切ることは許されないはずです。それが許されてしまうこれまでのやり方が法律違反となる時代が来なければ、労働者は奴隷的立場から抜け出せません。

厚労省の作成するというガイドラインがどのようなものになるのか、私たちみんなで注視していかなければならないと思います。

そのほか今後のスケジュールについて

〇「勤務時間インターバル制度」の導入促進
これは、前日の仕事の上がりから、次の日の仕事の始まりまでを〇時間以上開けなければならないという決まりを作ることです。これは過労死や自殺などいろいろな問題を解決するのに有効な方法です。「促進」の文言から、まだ努力目標という意味合いのようですが、これは是非実現させたいものです。

〇年次有給休暇の確実な取得(2019.4から、一部実施)

〇労働時間状況の客観的把握
これは、今回企業に義務づけられたようですが、企業がどのように具体的な実施をするのか注目です。言い訳の効く笊のような決まりではなく、厳格な運用を期待したいものです。

〇「フレックスタイム制」の拡充
(「拡充」の文言からは、努力目標と受け取れます)
フレックスタイム制とは、従業員が日々の始業・終業時刻を自身で決定して働く事ができる制度で、企業が導入する場合には、就業規則でフレックスタイム制について規定をし、労使協定の中で明確に項目を設定して締結しなければいけません(届出は不要)

〇「高度プロフェッショナル制度」の導入
(これは、国会論議でもかなり紛糾したところで、政府答弁の間違いだらけのずさんさが露呈した部分でもあった)
高度プロフェッショナル制度とは、高度な専門知識を有し一定水準以上の年収を得る労働者について、労働基準法に定める労働時間規制の対象から除外する仕組みです。 略称は高プロ。2019年.4月の改正法施行により導入されましたが、大多数のワーキングプア層にとって縁のない制度かもしれません。

〇月60時間超残業に対する割増賃金率引き上げ
(大企業ではすでに実施済み、中小企業では2023年より施行)
おおよそ、平均で1日3時間以上残業せざるを得ない仕事状況の人ならは、割増賃金の対象となる部分が出てくる可能性が高いでしょう。以外に多いのではないでしょうか。

〇雇用形態に関わらない公正な待遇の確保
(実は、これが最も重要だと思います。同一労働・同一賃金につながる内容だからです。厚労省がどれほど本気でこの問題に取り組むのか、国民全体で見極める必要があります。)

このようなことが、法律の内容のようですが、庶民には不人気のようで、せいぜい有給休暇が数日取れるようになるとの認識が出回っているようで、そのほかのことは話題にも上らないような状態です。情けないことですが、これがまだまだ遅れた国であるこの国の実情です。

これら、まだまだ未熟な法律の今後の動向の監視や、改悪無き改正を目指さなくてはならないところでしょうか。当面、ドイツなどの労働法制を参考に真似てみると良いのではと思います。それが「明治維新」ならぬ「令和維新」となることでしょう。

<有給休暇について>

今回の「働き方改革」で、いまさらながらにクローズアップされた「有給休暇」ですが、非正規の労働者であるあなたの場合にも適用される可能性のあるものとして、以下を読んでください。

有給は、
1.入社後6カ月間継続して働き、その間の出勤率が8割以上の労働者に対して10日付与される決まりです。

2.その後、1年ごとに8割以上の出勤率を満たせば付与される日数は増えていき、6年6カ月で最多の20日(上限)となります。

3.パートタイムやアルバイトの場合も週30時間以上または週5日以上働けば同じように付与され、労働時間や労働日数が少なくても、出勤日数に応じて与えられることになっています。

4.例えば、週4日勤務の人が6カ月間継続して働いた場合の付与日数は7日です。

※今般の話題となっている年に5日の有給休暇を時季を指定して与えることを企業の義務とする法律に関してですが、これは年間10日以上の有給が付与されている労働者が対象となります。

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