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市役所採用試験ではどんな人材が求められているのか?【期待される職員像】とは?

いつの時代にも公務員志望で採用試験を目指す人々は多いものです。採用後に競争の激しい民間企業でのタフな働き方はちょっと敬遠したいとか、どことなく安定した職業イメージがあるからなのでしょう。

高度経済成長時代やバブル期のように、民間の給与がどんどん上昇していた時代には、「公務員の安給料」がバカにされた時期もありました。しかし、時代はすっかり低成長時代となり、相対的に公務員志向は増える傾向にあるようです。

そこで「公務員採用試験関連」として、カテゴリーを新しく設定しました。その内容もだんだん増えていきますので、閲覧のほどよろしく。

  
  目 次

 ・従来の公務員像とは
 ・変わりつつある「期待される人材」
 ・今では市民団体などとのコラボが増えている
 ・筆記試験重視から面接重視への動き

 

従来の公務員像とは

〇公僕たる公務員としての責任を自覚し、市民の立場に立った公共のサービスを提供する。
〇市民全体の奉仕者として、人権を尊重し、法令等を遵守して、公平で公正な行政の執行に努める。

これらは、戦後長らく続いてきた真面目で清廉潔白な公務員像のスタンダードスタイルです。これは高度経済成長下における、国や自治体の財政が右肩上がりの時代に要求された「とにかく真面目で堅実な公務員」像というものです。

このように経済成長下の民間優勢の時代において、公務員という「親方日の丸的思考」の安定を求める人材にはとかく地道で堅実な真面目さが求められたものでした。

変わりつつある「期待される人材」

ところが、高度経済成長時代がすっかりと終焉を迎え、特にリーマンショック後の低成長時代にあっては、国も自治体も大きな借金を抱えています。おまけにこんな時代ですから借金を帳消しにしてくれるような税収の伸びが見込めません。

ですから、自治体もアレやコレやの苦肉の策で歳出を引き締めて節約を試みています。本来あるべき福祉の縮小や切り捨てなどもその一つですし、正規職員数を制限して、非正規の嘱託職員やNPOなど民間委託の方向で人件費を抑制するような動きはすっかり定番となりつつあります。

このような時代背景をもとに、今日求められている公務員の人材像も従来型とは様変わりしつつあるようです。それはたとえば次のようなことです。
〇コミュニケーション力が豊かな人材
〇バイタリティに溢れ、チャレンジ精神と新しい発想で、将来的に自治体の財政危機を回避できるような、成長の伸びしろがあるような人材

市役所職員は、公務員のなかで最も住民に近いところで働く人たちです。住民の生の声や苦情などが最初に届くのも市役所ですから、職員はデスクワークの力だけでなく、住民とのコミュニケーションを上手にとることが不可欠です。役人面して御高くとまっていては、住人の不評を買うような時代です。

市民や町民にとって気持ち良く対応がなされ、説明責任を果たすことが時代的に求められています。そういう意味ではコミュニケーション能力は万能な能力であり、当然のことながら公務員試験のみならず民間企業も第一に求めている人材の資質であります。

国の財政の国債依存度の高さだけでなく、県や市も非常に苦しい財政状況にあります。いわば今日では”火の車”状態にあることを誰もが知っているわけですが、にもかかわらず公務員を志望する人は、心の何処かに「親方日の丸」的な甘えにも似た安定志向があるようです。

今やこの時代感覚のズレは、面接において厳しく吟味され、ふるい落とされる要因となることを肝に銘ずる必要があります。自治体は、この先税金を給与といて安定的に貰うことを志向している人ではなく、自治体にお金を持ってくるバイタリティと発想力の持ち主が求められているのです。
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今では市民団体などとのコラボが増えている

私の住む地方都市でも、市がいろいろなNPO団体を支援しています。「支援」とは聞こえがいいのですが、要はもはや市の財政力やスタッフ(人材)では対応しきれない市民の要求に民間の力を利用する、或いは民間のノウハウに頼る方が得策であるとの計算が働いているのだと思います。

国際交流や専門的な知識の必要な障害者に関するNPOなどは、行政よりもはるかに専門的なノウハウを持っています。今や行政がその力に乗っからない法はありません。

また、「ふるさと納税」に関する取り組みや、独自の起業活動も民間とのコラボレーションを前提として行われるようになりました。北九州市や東京・大阪などの水事業や、某市のバイオ事業など自治体自らが起業に乗り出すこともこれから益々盛んになっていくことでしょう。

市町村が抱えているゴミ処理の問題も膨大にお金のかかる重要な問題です。これは、反面熱エネルギーや資源を生み出す設備でもあります。そこに、小規模な発電や温水その他の利益を生み出すビジネスチャンスもあると考えられます。

観光資源の活用や開発も大きなターゲットです。昨今インバウンド対策も盛んになってきました。海外に映画のロケ地として観光地を紹介し、誘致して、その場所に観光客を呼び込むなどの取り組みもあります。

これらのように新しい分野の創造では、過去からの業務を前例に沿ってしくしくと繰り返す能力だけでなく、新しい発想で無から取り組みを創出していけるようなアクティブな資質が求められているわけです。

筆記試験重視から面接重視への動き

このように昨今では、新規採用の職員に求められる資質が変化してきたことにより、筆記試験だけでは判別しにくい、チャレンジ精神や、発想力、コミュニケーション力などを見極めるために、面接試験の場に重点が移りつつあるとも言われてきました。

あなたがもし、公務員試験にチャレンジする決意をお持ちであるのならば、これ等のことを十分に計算に入れて、対策していくことは必須です。そして、面接時に浴びせられる質問を類型化して、幅広く対策を準備しておくようにしたいものです。

この先、面接でよく行われる質問を類型化して、その場面ごとに少しづつ対策を考えていく事にしましょう。また、個人面接や集団面接など面接の形式の違いによる対策の違いについても考えていくことにします。続きをご期待ください。そのためには同じカテゴリー「公務員採用試験関連」にご注目ください。

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