某T市が、職員採用に関して「求めない人材」を公表して話題になっている!
ある市のHPに載せられた「求めない人材」
「求める人材像」は、一般的に公表される場合が多いのであまり話題にはなりませんが、「求めない人材」のHPへの公表は、むしろその反面教師としての「求める人材」が浮き彫りになっていいかも知れませんね。それも市長のアイデアではなかったらしく、その総務課の仕業に、市長も苦笑して追認したもようですが。
以下その内容です。
<求めない人材>全14項目 (※の部分は筆者からのコメント)
□夢を思い描けない人
□自分の役割に壁をつくる人
□考えるのが億劫な人
□無関心・無感動な人
□事なかれ主義の人
※事なかれ主義(ことなかれしゅぎ)とは、解決すべき問題が発生しているのにもかかわらず、それを避けたり、あるいは見て見ぬふりをしたりして、係わり合いになるのを避け、問題を放置する消極的な考え方。
■心身の健康管理ができない人
※健康管理は職場環境に大きく左右される。パワハラやセクハラなどが蔓延し、残業が当たり前のような環境下では新入の職員が健康を害したからといって、その人の責任だとは考えにくい。なぜなら、いい職場環境は主に上司が提供すべきだからである。
■周囲の雰囲気を暗くさせる人
通常、周囲を暗くさせる人は一定の権力のある上司であり、ワンマンだったりパワハラ体質の人が、周りのヒラ公務員(会社で言えば社員)を暗くさせるのが常である。新人にそれを求めるという意味がわからない。
△変化より安泰を望む人
※一口に「変化」と言っても「いい変化」と「悪い変化」がある。例えば「学校現場の多忙化」などは、その悪い例の最たるものである。それが止められないからこそ、過労死寸前の今がある。良い変化ならば歓迎だが、悪い変化は御免こうむりたいものである。
□要領こそがすべてと思っている人
□自己中心的な人、人の話をきかない人
□自分とは違うやり方を認めない人
□他人のせいにばかりしている人
□相手によって裏表を使い分ける人
□人に頼れない人(頼りすぎる人)
私自身賛成の部分は□で、反対の部分は■で表してみた。△については、条件付き賛成と考える。
採用する側が、ここで明確にした人材とは、現体制の中の古い部分を大きく見直して、上意下達のピラミット構造の環境ではないフラット構造を目指さなくてはならない。そこが果たして日本人にできるかが問われている。
役職の階層に関係のないコミュニケーションが成立するのか。その働き方改革を市長以下、すべての職員が意識できるかが問題である。「お役所仕事」というものの代表的なイメージこそが「事なかれ主義」なのだから。
※「お役所仕事」とは:形式的で、時間がかかり、実効のあがらない仕事ぶり。
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