「ブラック企業大賞」(2013~2017)歴代
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【目次】 1.前置き 2.あなたの職場実態を見直すきっかけに 3.ブラック企業大賞(2017) 4.2013 ブラック企業大賞 5.2014 ブラック企業大賞 6.2015 ブラック企業大賞 7.2016 ブラック企業大賞 8.労務管理の失敗 9.情報は大切 |
1.前置き
このところ、毎年12月に行われる「ブラック企業大賞」の発表が注目を集めています。これは2012年から始まりまた。今日、だんだんとその認知度も上がり、「過労死」や「過労死ライン」とされている月80時間の残業時間などについての共通認識がさらに浸透していくことを望むものです。
ここにノミネートされる企業は、いずれも社員の過労死などを招き、そのような悪質な労務管理を放置してきたことによるノミネートばかりで、その多くは遺族による裁判となっており、敗訴している場合も多いようです。
しかし、実際には過労死までには至らないまでも、「過労死ライン」の80時間の残業時間を超える企業はざらにあるようにも見受けます。1日にならすと4時間を超えて残業しているような企業は、実は危なくて、もしかしたら今のあなたの職場もそうなっているのでは…と、改めて振り返ってほしいわけです。
2.あなたの職場実態を見直すきっかけに
最も怖いのは、入社当初は異常だと感じられていた状況や実態が、慣れのために「当たり前だ」と感じられてしまうという点です。人は慣れてしまうと感覚がマヒしてしまうのです。
「自分よりも大変な人も、いる」というような善意の解釈をしてしまうとか、劣悪な状況の中にあっても、その中でさらに最善を尽くそうとしてしまうなど、むしろ劣悪な状況を長引かせてしまうような行動を良しとしてしまう場合が多くあります。
本来なら、労働組合がそのブレーキ役としての機能を果たさなくてはならないのですがなかなか組合そのものがない企業も多いですよね。それでは個人としては経営側の大きな力に立ち向かえないのが実情です。
「過労死ライン」の80時間というのは、実は相当な過重なラインです。決して「80時間までならオッケーだよ」というセフティーラインではないのです。労基法では、その上限を1か月40時間に設定しています。それも知っておいて欲しいと思います。
3.ブラック企業大賞
2017年末に発表されたところによると、「ブラック企業大賞2017」は「アリさんマークの引越社」です。
「ウェブ投票賞」は、日本放送協会(NHK) 「特別賞」は大成建設/三信建設工業 「業界賞」は新潟市民病院 |
※大賞の「アリさんマークの引越社」は社員に対する不当労働行為を繰り返し、人権侵害の甚だしさが原因
※「ウェブ投票賞」の日本放送協会は、長時間労働による過労死者をだしたことによるもの。
※「特別賞」の大成建設/三信建設工業。従業員の過労自殺者を出したことによるもの。
※「業界賞」の新潟市民病院は、月間残業時間が平均187時間に上っていた女性研修医が、16年1月に睡眠薬を服用して自殺していたことによるもの。
過去の分について以下の出典サイトから、ここ数年の大賞に選ばれた企業について拾ってみます。ここでは、企業名は伏せてイニシャルや伏字で表しますが、詳しくは、出典サイトを御検索下さい。そこには実名で記載があります。
出典:ブラック企業大賞(2016.12.6検索)
4.2013 ブラック企業大賞
<ノミネートと各賞>
◎W(外食産業)(大賞)
〇Cカンパニー(業界賞、アパレル業界)
〇某国立大学(特別賞)
〇Bコーポレーション(教育的指導賞)
5.2014 ブラック企業大賞
<ノミネートと各賞>
〇 〇庄(外食産業)
〇 〇〇西日本(鉄道会社)
◎Y電機(大賞)家電量販店
〇A(アニメ制作)(業界賞)
〇 〇〇ビューティー(エステ)(業界賞)
〇東京都議会(特別賞)
〇 ○○ホーム
〇(株)リ〇ー
〇(株)〇〇書店(少年チャンピョンの出版社)
6.2015 ブラック企業大賞
<ノミネートと各賞>
◎ 〇〇ジャパン(大賞)有名コンビニ
〇A産業株式会社(福井県)
〇ABC〇〇ト
〇Fフードシステム
〇明〇〇塾(ブラックバイト賞)
〇引越社〇〇(〇〇マークの引越社)(web投票賞)
7.2016 ブラック企業大賞
<ノミネート>
〇株式会社E(棚卸代行業)
◎株式会社D(広告代理店)
〇株式会社D・H(ディスカウントストアー)
〇株式会社P(印刷サービス)
〇□□電力株式会社
〇S株式会社(運送)
(ー中略ー)
〇日本〇〇株式会社(郵便事業)
驚くことは、ここに挙がった企業名の多くは、とてもなじみのある名前が多いという点です。そして、ノンミネートや受賞の理由は、過労死社員・自殺者を出したことなどをはじめ、パワハラ、36協定違反、労基法違反、過剰な残業による労働時間の問題など様々です。
8.労務管理の失敗
2013年、ブラック企業大賞のW(外食産業)は、過酷な労働時間のため過労死者を出し、遺族の提訴を受けました。当初ワタミは、会社としての責任を認めなかったといいます。
このケースに限らず、ブラックな企業にありがちな要素として、
・退職者が多く、「退職→募集」を繰り返しているが、なぜ退職者が多いのかについての検証がされておらず、したがってその原因が改善がされていない。
・社訓や社風に異常なものが含まれている。そんな状態だから、サービス残業(正しくは、賃金未払い残業)が常態化していまったり、異常な数の時間外労働が人の健康をむしばむようなことになるのです。
・労働基準法違反や、36協定違反など、コンプライアンスが遵守されていない。
など等、多くのことが考えられます。
2016年は、大手広告代理店で発生した過労自殺が問題となり厚労省が査察に入ったことが、話題となりましたが、これからの労務管理はもはや、会社の伝統だからと言って自己流の社風優先でやってしまってはいけませんね。
コンプライアンス意識が抜け落ちてしまうなど、大きな問題を抱え込んでしまうと、この先大問題が生じてくることは避けられない時代ですから。
9.情報は大切
働く皆さん、そして転職や就活を目指している方ならなおさらのことですが、自分が目指したい会社や業種の情報などは、あらゆる方法を駆使して手に入れるようにしましょう。口コミを中心に情報を提供している「転職会議」のようなところもあれば、企業の紹介案件を保持している転職サイト、転職エージェントなどもあります。
自分にあったものを選んで登録することや、一つのエージェントやサイトからお情報に頼らず、複数の情報源を持つこと、その他臨機応変になんでも利用できる機動性を備えるなどが望まれます。
私も驚いたことではありますが、ブラック企業大賞関連の記事からも解るように、例えある程度の知名度がある企業であっても問題アリの場合があります。決して油断せず慎重に調べてみましょう。
「ブラック企業の撲滅」、それはすべての勤労者の切なる願いではないでしょうか。
<管理人の泪です>
個人ではどうしても収集できる情報に限界があり、どうしても不足してしまいます。また、得た情報の評価にも戸惑いが生じるものです。その時には、転職エージェントに登録してその情報を活用するのもいいかも知れません。
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