集団面接（グループディスカッション）の就活対策とコツ

企業の採用試験では、集団面接にグループディスカッションの方式を採用している会社が増えています。それは、5～10人の受験者を1つのグループとして30分～50分程度の時間を決め、話し合わせるというものですが、そのスタイルにはいくつかの型があります。

就活者はその対策としてグループディスカッションに関する対応の仕方を学び、コツを習得する必要があります。そうして、高評価のポイントを稼ぐには何ができるかを知り、あなたにとっての最良な方法を身に着けることで内定を手にする道も開けてくることでしょう。

グループディスカッションの形式の違い

最も多い形式では、与えられたテーマについてオーソドックスに意見を述べ合い話し合うというものです。それに加えて終了後に各自が短くコメントすることや、グループのだれかが討論の概要や成果を端的にまとめるという方法もセットになる場合は多いです。

少し違った話し合いの形式では、ディベート型があります。それはあらかじめ「肯定」「否定」などの自分の立場を決めておいて、その立場からの意見を戦わせるスタイルのやり方です。これは、勢い

自分の正当性を強調するあまりに相手を強く非難しがちとなることがあります。

ですが、討論の勝ち負け意識に囚われすぎるとむしろチーム性の点で評価が下がることも大いに考えられるので要注意です。

また、もう一つの形式としては、グループワーク型というものもあります。それは、グループに対して、何等かの指示やルールに則った作業がミッションとして与えられ、グループ全員の協力を駆使して目的を達成する過程で、だれがどんな貢献ができたかを評価のポイントとするやり方です。

これらのグループディスカッションを通して、チェックされ評価されるのは以下のような点です。
■積極性や貢献性
　どんな役割を積極的に担うことができたか。話し合いは単なるダべリングとは違い、司会的な役割や、タイムキーパー、概要をまとめる記録者など、いろいろな役割分担が必要です。
■コミュニケーション能力
　発言する力だけではなく、人の意見を聞く力や引き出す力、まとめる力などが求められます。
■リーダー性やファシリテーション能力

■チームワーク能力

出題されるテーマの種類

ディスカッションに際して出題されることの多い、テーマの傾向は、以下のようなものです。
①その企業の業界や業種に直結するような仕事に関するテーマ
②就職についてのテーマ

③時事問題・社会問題に関するテーマ
④グループごとに異なるフリーテーマ
このような種類のテーマが出題され、もっとも多いのは①の場合のようです。

転職サイト情報・エージェント情報

出題テーマの具体例

①のパターン
　〇時代にマッチした新しい生命保険を作るとしたら、どんな内容がいいか。（某生命保険）
　〇当社が国際的に通用するためには、どのような革新を行うか。（某携帯電話会社）
　〇当社の持つ技術で、行政の効率をどのように向上できるか。（某ITメーカー）

　〇居酒屋に対する販売促進計画の革新。（某ビールメーカー）
　〇売上の落ちている商品を、どのような広告戦略で販売を改善策させるか。（某化粧品会社）
　〇当社の商品のラインアップに加えるるべき、新しい需要を創出できるような商品開発とは。

　〇心の壁と使用の壁を取り払う商品開発には、どんな考えが必要か。
　〇どこの土地に何を建てれば収益が上がるか。（某不動産企業）
　〇これからのディベロッパーに必要なものはなにか。（某不動産会社）　　

②のパターン
　〇当社の新卒採用改善案。
　〇自分が採用担当者だったらどんな人材を採用するか。
　〇次の10人のうちで3人採用するとしたら、どのような資質の人材を採用するのか。

　〇あなたが会社を選ぶ時に重要視したい基準とは。３つ挙げるとしたらどんなことか。
　〇理想の上司とは？
　〇よい会社とはどんな会社なのか？
　〇ホンダの魅力を２つとその理由を挙げ、それをもとに来年度の採用メッセージを考える（ホンダ技研）

③のパターン
　〇オリンピックを迎えるに当たって外国人観光客をもてなし、リピーター率を高める方策とは。
　〇高齢化問題を緩和し、少子化問題を解決する良策とは。
　〇若者の晩婚化と非婚化を改善する方法を考えて、提案し合う。

　〇東京で増えつつある空き家を無くす計画を考える。
　〇日本の魅力と日本食の魅力を効果的に伝える計画を立てる。

④のパターン（フリーなテーマの場合には、いくつかのテーマ群より選択して参加する方法や、グループとして選択したり、全くフリーにテーマを決めるところから始めたりと様々です。）
　〇開発途上国の村に対する支援プラン計画
　〇今、世間でヒットしているものとその理由

　〇日本の教育のダメなところと、良い点を比べてどんな変革が必要かどうか。
　〇無人島で1週間のサバイバルをするために持っていく１０のアイテム、貴方なら何を選ぶか。

ここに挙げたテーマ例はほんの少しのごくごく一部の事柄なのですが、集団面接においてグループディスカッション方式を取り入れる会社は近年増える傾向にあります。ただしそれこそ会社の数だけテーマがあり、このテーマが必ず出ますといった予測は困難ですが、物事に対して広く浅く興味関心を持っておくことは必要かもしれません。決して損になることではないですし。

志望企業の過去に出題されたテーマに関する情報が手に入るようであれば是非傾向を見ておいてください。傾向が見えてくればある程度の対策も可能です。

ディスカッションへの参加の在り方パターンのいろいろ

出題されたテーマが、あなたのよく知る内容に関するものか、知識の少ない分野に関するものかの違いによっては、あなたの討論に参加していくスタンスが変わることも考えられます。もし、たまたまあなたの得意な分野の事柄であれば、最初の話題提供者として、その話し合いの最初の方向づけが可能かもしれません。

また、もしそうでなければ、むしろ司会者として、他のみんなから多くの意見を引き出す役割に徹することも効果のある方法です。さらには、書記として内容をメモにまとめたり、タイムキーパーとして運営に参加したりという方法もあります。

例えば、私の場合には自分の取るメモには全くの自信がなく、むしろ司会として話し合いを誘導する役割の方がずっと気が楽だったりします。そのように自分の性格や適性によって参加の仕方を決めていくこともアリです。

また、フリーな立場で意見を述べるような役回りになったのであれば、ほかの参加者の意見や提案にフォローや質問役などのように内容を深めていく方向で絡んでいくといいでしょう。

どのようなスタンスであなたが討論に参加するにしろ、そのようなあなたに対してもチェックのメモをとる観察官の存在があることを忘れずにそのためのアピールを抜かりなくしなければなりません。

以下にある、グループディスカッションなどの集団面接に関する関連記事も併せてご覧ください。

関連記事：集団面接（グループ面接）とグループディスカッションは全く別物です
　　　　　【就活】集団面接での「グループワーク」対策

　　　　
　転職サイト情報・エージェント情報　　　

＜サイト管理人の泪です＞
集団面接に関しては、机上での準備のしにくい部分があります。面接に複数回参加するなどの慣れていく経験を通して、ノウハウを掴んでいくことも必要です。せっかくですからコミュニケーションを楽しむくらいの気持ちで対応するとストレスも緩和されることでしょう。