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「採用に追い風、人出不足バブル期並み」とは言うけれど

 

今春大学を卒業した人の就職率(希望者に対しての)は、4月1日時点で97.6%となり、統計を始めた1997年春卒以来、過去最高となったといいます。高校生の就職率も98.0%で7年連続の増加中だといいます。

正社員率は、大学生で

男子 96.9%(0.2ポイント増)
女子 98.4%(0.4ポイント増)
<理系 98.7%、文系 97.3%>

高校生で、

卒業生107万5300人のうち19万2000人が就職を希望
希望者の98%が3月末時点で就職できているといいますから、相当に高率ではあります。

これらのような状況は、当面続きそうだと視られているようなので、学生優位?の売り手市場は間違いはなさそうです。

人出不足」なのになぜ賃金が伸びないのか

これだけ労働の売り手市場の状況にある中でも、実はそれほど賃金が伸びていないという事情があります。通常考えられないことなのですが、何故そのような現象がこの国では起こってしまっているのでしょうか?

・パートなどの非正規労働者の割合が増え、全体の賃金水準を押し下げてしまっているため
・企業が、収益を労働者の賃金よりも設備投資や内部留保(貯め込むこと)に廻す傾向があるため
・労働生産性が上がっていないため
・労働組合が弱体化して、賃上げよりも雇用の安定を優先するという意識が、雇用側、労働者側の双方に働いているため
 etc.etc
このようなことが指摘されているようです。

労働生産性について

諸外国とこの国の、労働生産性を比較すると日本の労働者の生産性は米国の6割、欧州の8割と低い水準にとどまっていると言われます。一般的に、一人当たりの労働時間が短い国ほど生産性が高いと言われます。労働時間が10%短くなると生産性は25%高くなるという分析もあるらしいのです。

確かにドイツなど、時短が進んでいる国では生産性も高いという結果が出ています。日本でも、労働時間の長いブラック企業よりも、労働時間の短いホワイト企業の方が、生産性が高く業績を伸ばしていると言われます。納得です。

<労働生産性の定義>
労働投入量分母とし、付加価値額または生産量分子として算出した数値です。労働投入量は労働者数×時間で計算されます。

<資料>

  労働生産性の国際比較 (従来基準による比較)
   
  OECDデータに基づく2015年の日本の時間当たり労働生産性は、42.1ドル(4,439円)。米国の6割強の水準で、順位はOECD加盟35カ国中20位だった。1人当たり労働生産性は、74,315ドル(783万円)、OECD加盟35カ国中22位となっている。
  GDP新基準に基づく労働生産性の国際比較
     
 

GDP基準改定後の数値をもとに推計すると、2015年の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり名目付加価値)は44.8ドル(4,718円/購買力平価(PPP)換算)。従来基準から6.3%上昇しており、順位もOECD加盟35カ国中19位と従来基準による順位から1つ上昇している。

1人当たり労働生産性(就業者1人当たり名目付加価値)は78,997ドル(832万円)。順位は、OECD加盟35カ国中22位となっている。

 

 

※[参考資料]公益財団法人 日本生産性本部資料:「労働生産性の国際比較」による
OECDの起源は1960年、欧州18カ国とアメリカ、カナダによって世界的視野に立って国際経済全般について協議することを目的とした新機構として設立されました。現在OECDには南北アメリカ、ヨーロッパ及びアジア太平洋地域から、多くの先進国に加えてメキシコやチリ、トルコなどの新興国を含めた35カ国が加盟しています。日本も加盟しています。

 
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