非正規労働者の待遇改善は本当に進むのか?
ここにきて、新聞紙上には「正社員と格差一部違法」とか「非正規待遇改善追い風」などの見出しが踊っている。これらはいずれも〇〇郵政の契約社員3人が、「正社員と同じ仕事をしているのに手当などの労働条件に格差があるのは違法」として、1500万円の支払いを求めた訴訟の判決を受けたものである。
いわゆる「同一労働、同一賃金」のテーマに関わる訴訟問題であるが、それは2013年に改正された労働契約法で「正規と非正規社員の間に、賃金や福利厚生の待遇で不合理な格差を設ける事を禁止する規定」が盛り込まれたことに由来すると思われる。
【ポイントは3点】 |
東京地裁判決をどうとらえるか
原告側の1500万円要求に対して、わずか92万円(約6%)の支払い命令とは、実にお寒いという思いが強い。しかも、高裁への上告裁判となると、これまでも労働者側に不利な方向へと判決がひっくり返るということが多かったことを考えると、ますますである。
労働契約法の規定がありながらその趣旨に沿わない判決の在り方が、この国の国民ファーストの思想からほど遠い、権力や企業寄りの国であることの証である。
勤労者にしてみれば、この判決はわずかな追い風としてそこからさらなるクサビを落ち込んで、権利の拡大を図っていくことを意図していきたい。
日〇郵〇とは、どんな会社?
正社員が20万人を超えている一方で、非正規雇の労働者も19万人はいるということのようである。非正規には、時間給雇の労働者と月給制の労働者があって、それぞれに待遇にも違いがあるようだ。民営化された巨大企業の約半数が非正規雇であるという事実には驚かざるを得ないところである。
私たち部外者から見ると、そのどれもが同じに見えて、正規・非正規の違いには気づきにくい。昼夜を問わず、ホンダのバイクに跨って郵便配達をしておられる配達員さんたちも、非正規雇なのだろうか。時々、そんな求人広告を見かけることがある。
ドカピンの暑い夏の日も、真冬の寒風の中も、ひどい雨の中も、郵便物を乗せて東奔西走する配達員の方々には頭の下がる思いがする。
もう一つの追い風? 「残業上限、罰則規制」
政府厚生労働省の動きによると、労働基準法の改定で「労使協定(三六協定で)の際、残業時間を原則月45時間、年間360時間」との上限規定を法制化するといものである。
そのこと自体には大いに賛成したい。しかし、原則に対しての特例規定が気に食わない。月100時間、年間720時間という、とんでもない特例の規定が可能となるからである。雇用者と労働者の力関係の強弱が歴然としている中では、このとんでもない数値が一人歩きする可能性は大きい。
ほかにも問題はいくつかあるが、下手するとこれが「過労死促進法」「過労死奨励法」になってしまいかねないリスクを負っていると思われる。
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