*

偏差値教育と「働き方改革」の行く末は? この国で働くということ

「偏差値教育」というものは先進国にはない

日本ではごくごく当たり前の偏差値教育というものが、欧州先進国には存在しないという事実を知っていますか?

あなたは、中学校時代から自分の偏差値を知り、それに見合った受験を通り、高校へ進み、そして大学へ進学したのではないでしょうか。ところが偏差値は就活までにも付きまとい、大学の受験偏差値はそのままあなたへの内定・就職をも左右することとなってしまったのではないでしょうか。

でも、それってよくよく考えてみるとかなり変だとは思いませんか? 本当にこんな方法しかないのかと言えばそうではありません。例えば、ドイツは労働生産性は日本より高いと言われますが、この国には受験というものはないそうです。受験なんてなくても一人当たりのGDPは高くなるのです。

偏差値教育を可能にしている元凶は教科書教育主義である

日本の国では、どの教科書を使ったとしてもその内容は学習指導要領によってほぼ決められています。そして、小学校の時からテストというものの95%以上の回答は教科書にそのまま載っています。ということはつまり、教科書は学習教材であると同時に回答集でもあるのです。

そうです。この国では「答え」=「正解」というものがあるテストしかやっていないのです。だから受験というものが成立するのです。しかし、先進国では、答えの決まっている授業やテストというものはほとんどなくて、教師はもはや教える人ではなく議論などを進行するコーディネーター役に徹するのです。

偏差値教育のカラクリ

ビジネス・ブレークスルー大学の学長、大前研一氏は、偏差値教育についてこう述べています。

<以下、某新聞記事よりの引用>

偏差値は60年安保闘争で懲りた国が国民に「分際」をわきまえ、諦めさせるために導入したシステムです。従順な国民が量産され、お上のもくろみは成功しました。でも偏差値ほど失礼なものはありません。「自分には絶対できる」と信じているから人は頑張れるんです。「お前はこの程度だ」と決め付けられたら夢も希望もありません。それを国が主導してきたなんて絶望的な話です。

かつて、教職員組合はこのことを「偏差値による輪切りの差別・選別教育だ!」と批判してきました。つまり、大前氏と同じ批判をしているのですが、国の仕掛けた大波に正しい主張はかき消されたという感じでしょうか。

問題は中学校・高校・大学と偏差値によって、あなたの居る場所はココですよと座席指定されてきた結果がそのまま就活や内定、就職にまで高い確率で影響してしまうというこの社会システムのポンコツ具合がどうにも腹に据えかねるのです。

東大神話なんてもう無くなってもいいのです。「東大→財務省に就職→いい加減な政治茶番→天下りでお金儲け→国を悪くする」と、こんなことでは国民には1円も特にならないのです。まさに東大出身者が国を悪くしているのです。

働き方改革の行く末は?

国会レベルで、ようやく働き方改革がスタート地点に立ったという状況で、この国にはまだまだ克服しきれていない問題が山積しています。そのことについて大前氏は以下のように述べています。
<引用>
「日本はこの先も厳しいでしょう。大志がない。今の50代はなんとなく過ごしてきたバブル世代だし、その次の世代は低成長時代に育ち、内向き・下向き・後ろ向きです。これだけいいかげんな政治が続いても政権がひっくり返らないのは、国民が鈍感、不感になっている証拠です。」

まさに三流の政治の下に、こんなつまらない国の会社に束縛され飼いならされているのが、今のあなたであり労働者たちなのです。さすが大前研一氏、米マッキンゼー出身の経営コンサルタントだけあって、諸外国とこの国の比較検証がきっちりできていますね。

先進的な取り組みの会社もある(小さな救いがそこにはある?)

又吉直樹氏が、あるテレビキャスター番組で、働き方改革の先進的な会社をルポしていました。それはサイボウズ株式会社とクックパット株式会社というものです。

サイボウズ(株)はソフトウェアの会社で、「育自分休暇制度」、「副業許可」、「子連れ出勤制度」などをはじめいろいろと多彩な取り組みがなされているようです。確かに魅力的ではありました。

クックパット(株)は料理レシピ投稿・検索サービスで良く知られた会社です。働く職場環境もかなり素敵のようでした。又吉さんも、そこで料理体験などをしていました。

このような、先進的な取り組みが他にもきっとたくさんあるのでしょうね。みんなで探してみて情報交換などしてみてはどうでしょうか。

 

関連記事

日本は最低賃金が低すぎる!あなたは正しく怒る勤労者であれ!

私たち勤労者は、単位時間当たりいくらの金で雇われ、仕事をするという拘束を受けて、搾取されています

記事を読む

もう、日本人の東大信仰を止めよう!

このところ安倍政権下では忖度事象がとどまることを知らず続いている。 「またか」とは思うことだが

記事を読む

労働者は、「何ファースト」で行くべきか

太平洋の向こうでは、「アメリカファースト」のトランプさんが大統領になったはいいものの国民から

記事を読む

労働局に寄せられた労働相談で多いものとは?

労働者の悩み 全国都道府県に配置された労働局には、労働者の悩みや告発、労使間のトラブルなどが持

記事を読む

「〇電」元会長ら無罪主張

電力会社と言えば、この国のそれぞれの地域で超安定的な企業であり、電力販売の自由化がなされた現在で

記事を読む

「就職氷河期世代」を集中支援、政府の新しい方針は功を奏するのか?

このところ政府は、骨太方針のポイントの一つに「就職氷河期世代」を集中支援するということを盛り込ん

記事を読む

私たちはどんな時代に生きているのか? 時代に合わせた働き方の選択とは?

働き甲斐のある会社 ある就活サイトの調べでは、以下の観点から見た時の働きやすさトップ10を発表

記事を読む

フリーター、非正規の憂鬱まとめ

今あなたが、自分の転職と思えるような仕事に就き、日々充実して生き生きと生活ができている人は幸

記事を読む

賃上げ企業の減税拡充(政策)は効果ありやなしや!

11月に政府が打ち上げた政策 新聞報道によると、「政府が2018年度税制改革で、3%以上の賃上

記事を読む

消費税、来年10月に10%!?

消費税率が上がる ついに、安倍政権は消費税の税率を10%に上げることにゴーサインを出しましたね

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

もしもブラック企業に就職してしまったら…あなたはどうする??

◇貴方がブラック企業に就職してしまったら ◇社員

ビックモーター従業員の皆さん! パワハラ提訴の準備をしましょう

■この国のブラック企業への甘い対応が事を肥大化させた この国の体制が

ビックモーターは労働者の敵だ‼‼(緊急告知)

事の本質は何か? ビックモーターの保険金詐欺の話が大きなニュースにな

この国はゆるやかな「独裁国家」である

ゆるやかな独裁国家「日本!」旧統一教会関連内閣、そんなこの国で貴方には

企業はホワイトでなければ生き残れない

ホワイト企業2022 8月 ホワイト企業の条件とはどんなことでしょう

→もっと見る

PAGE TOP ↑