「サービス残業代　100億円」厚生労働省が支払いを指導

厚生労働省によると、昨年度、労働基準監督署の指導により、100億円以上の未払い残業代を支払った企業が1348社で合計額が約100億円であったとの発表がされたようです。

産業別で未払いが多かった業種は、製造業や保健衛生業などで厚労省は「指導を徹底していきたい」としているようですが、これらの数値は氷山の一角ではないかと思われます。

なぜなら、これらは労働基準監督署が立ち入り、調査が入ったところの結果でありまして、他への見せしめ効果は期待できるとしても、大半の野放し状態の部分に対しては手付かずだからです。

 現にあなたの職場でも？

もしかしたら、現にあなたの職場でも知らないうちに未払いの残業代が生じているかも知れませんね。一度、計算して確認されてみることをお勧めします。

今回の発表には100万円以下の未払い企業については、積算数字に含まれていませんし、少額の結果ならばよくあることかも知れません。

しかし、例え少額であってもチリも積もれば山となりますから巨額な未払いの残業代が、そこには隠れているのだろうと思います。

時間給で雇われていないあなたは、自分の月の所定労働時間と、給与明細から残業時間と単位時間（1時間）当りの給与を割り出して、計算してみて下さい。

 「未払い残業代」は、ブラック企業の証

このところ、今年のブラック企業大賞が発表されましたが、従業員の過労死などへの批難の意味も含まれていますが、やはり労働基準法違反の未払い残業代の存在は大きい問題として、書類送検される見通しです。

「ブラック企業大賞」は、マスコミ・メディアでも大きく報道されたところですが、働く皆さんならば一度調べてみてはどうでしょうか。大賞部門では、自死された女性からお母さんに宛てた手紙に泣かされると思います。

その他、業界賞やブラックバイト賞、特別賞、ウェブ投票賞なども挙げられています。また、職員に課すノルマなども選出の理由となっている面もあります。

 「サービス残業」とは「賃金未払い残業」のこと

「サービス残業」という意味合いには、ニュアンスとして労働者自身が請求することを諦めているような、あるいは、間違った愛社精神？からなのか、そのくらい目をつぶってもいいという感じが伝わってきます。

しかし、すべての労働者は基本的に単位時間あたりの労働賃金で雇用されているのですから、例え３分でも５分でも１０分でも、積もっていけば、すぐに１時間２時間となっていきます。

それらは、すべて支払いを請求できる未払いの賃金なのです。あなたのタイムカードをコピーなりしてみて積算してみて下さい。タイムカードが存在しない場合は、自分で細かくメモしておきましょう。そのメモは、後々効力を発揮するものとなります。

 意識を変えよう

テレビで、「月に３０時間の残業って、多いと思うか、少ないと思うか」という街頭インタビュー比較をしていました。はっきり出ていた傾向としては、日本人は「少ない」と答える人が多く、欧米人では「多い」と答えた人が圧倒的に多いというものです。

あなたなら、どう答えますか？　意識の変革はその辺から始まるのかも知れません。

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