*

こんな給与条件、あなたは転職しますか?

給与はどのくらいもらえるのか? これは就活や転職の際の条件として実に大きなポイントです。

例えば、月給支給:15万4000円(超過勤務別途支給)正規採用

    休日:週休2日制、フレックス休暇・リフレッシュ休暇あり

    有休、慶弔、介護休業 あり、募集対象者 18~30歳

こんな条件にあなたはどう思うでしょうか。

この月額には、社会保険料が含まれているのか、含まれていないのか判然としてなくて気になりますね。 あなたが、ごく若ければ魅力的に感じられるかも知れませんし30歳近くであれば、躊躇するかもしれません。そのような微妙なラインの条件提示に感じられます。  

次にこんなのはどうでしょう。「大卒新卒で、給料の手取りが15万円というのは一般的にどうなのでしょう。」 この場合、手取りとは別に社会保険料は総額支給されているものと考えられます。 

労働省が発表した賃金統計(H27年)によると  

    大卒・院卒    短大卒    高卒
 男性平均  28.8万円  25.3万円   20.8万円
 20~24歳  22.2万円  20.0万円   19.4万円
       
 女性平均  28.8万円  25.3万円   20.8万円
 20~24歳  21.5万円  19.6万円   17.6万円

こんな状況です。

これによりわかることは、 1.男女差が大きいこと 2.年齢が進むにつれて格差が拡大していく事です。若いうちの出発時点と全世代平均では、相当の開きがあり、その開きはだいたい40代前半には到達する開きです。

これを見る限りにおいては、学歴と収入は即リンクしているように見えます。しかし、これは平均としての数字ですので、個別の実態は様々あるとも考えられます。キャリアや資格を身に着けて給与のアップを実現できたという人もたくさんあることでしょう。

フリーター志向の人も結構ある

人の生活は、プラベートな事情とも相まって様々です。生業とのかかわりでバイト感覚のプラスアルファーを目指し人、家族の介護との関係でフルタイムでは働けないという人もあります。正社員は責任が重いので嫌だという人なども多いでしょうし、配偶者の不要の範囲内で働きたいという人は多いです。

若い人では、他にやりたい目的や夢があり、資格を取得するまでのつなぎにアルバイトをするとかもあるでしょう。芸術家志望の人やデザイナー思考の人なども将来の独り立ちの前段階として、スキルを身に着けるための修行の場として頑張る人もいます。

フリーターのデメリットは、福利厚生、育児休暇、産前産後休暇、介護休暇などの制度を利用できる点です。また、給与の昇給が約束される経済面も大きな差です。ですから、最も多いと思われるのは、正規採用(正社員)を目指しながら、高いハードルの前に止むなく非正規のパートやアルバイトを余儀なくされている人かも知れません。

最賃(最低賃金)で生活はできるだろうか?

フリーター生活の場合、どうしても月の収入は大きな伸びは期待できません。それでも自力で暮らすとなると、一体どのくらいの収入が必要なのでしょうか。総務省調べ(平成25年)を参考に見てみることにします。

標準生計費は、食糧費、住居費(光熱費・水道代などを含む)、被服等関係費、雑費1(保健医療費・交通費・通信費・教育・教養娯楽日等)、雑費2(その他の消費支出)

このような分類になっています。                       

   標準生計費     1人      2人
   食糧費    26,470    30,270
   住居費    49,860    52,580
  被服等関係費     4,410     4,390
   雑費1    29,140    50,650
   雑費2    10,920    30,830
    ( 計 )   120,800   168,720

最低賃金で働くとすると、一番最賃の高い東京(時給932円)で、1日7時間、25日働いた場合月額163,100円でした。最賃の最も安い地方では125,125円ですから、標準生計費と比べた場合、ギリギリ感がありますね。特別に高額な出費が生じた場合などはかなり厳しいことも想定できます。


国は、もっと人を人として扱うべきです。文化的最低限度の生活を保障するという憲法概念を実現すべきです。最賃でも、人が十分に暮らせるような社会の建設を目指して政治や行政は頑張って欲しいものですね。

 初任給の発表によると

11月17日、厚生労働省の発表によると、今年度の大学卒と高卒の初任給は以下のようになっています。1万5,000社あまりの調査での結果は前年比0.7%増だそうです。

大学卒 20万3400円(男性 20万5,900円、女性20万円)

高卒  16万1,300円(男性 16万3,500円、女性15万7,200円)

産業別に見ると、1位-情報通信業(1.4%増で21万2,000円)、2位-建設業(0.2%増で21万200円)となっていて、最も低いのは宿泊・飲食サービス業(0.7%減の19万1,700円)となるようです。

企業規模別に見ると、大企業(1,000人以上で0.8%増の20万6,900円)

            中規模(100~999人で横ばいの19万9,100円)となってます。

また、県別に見ると、1位-東京21万1,300円、最下位-沖縄16万5,900円です。

若い方々が就職や転職をする際に、これらの数値データをひとつの目安とされてみてはどうでしょうか。これを見る限りにおいては、大企業と中規模企業の差は思ったほど大きくなく、むしろ県別の給与差の方が大きいという状況です。どうでしょうか?東京など大都市圏では生活費として居住費などが大きいので、生活面では近いレベルになるのかも知れませんね。

初任給だけでなく

問題なのは採用時の初任給だけでなく、その後の昇給のこともあります。採用時にこの点への探りの入れ方が弱いように思われます。その会社の給与体系や規定との関わりがありますから、面接時に質問することは可能だと思われます。

その他、給与は業種や経験・資格のあるなしなどによっても違いが生まれます。その点も考慮に入れて考えましょう。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
このサイトは、転職希望者や就活生、フリーターさんに役立つサイトです。
関連記事やカテゴリーからも欲しい情報をゲットしてください。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

 詳しい転職情報サイト・エージェントはコチラ

 

関連記事

自分の給料明細から計算、単位労働時間給は?

今時は世の中が売り手市場などと言われ、就活者にとって追い風であるとの雰囲気があるようですが、果たして

記事を読む

新卒採用から3年後離職率の少ない企業と、初任給の高い企業ランキングは一致するのか?

新卒初任給上昇? 人手不足?とはいうけれど ここ数年では、新卒採用者の給与で上位に並ぶ会社にI

記事を読む

2018年、最低賃金の改定と取り巻く社会状況 

中央最低賃金審議会の答申 真夏のこの時期、例年のように中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関

記事を読む

「この20余年の間、平均年収上昇が低迷しているのは日本だけ??」って本当か?

今の時代、年収が上がらないのは当たり前?? 私たちは、「こんな時代だから、給与が上がらないのは

記事を読む

手取り13万、ボーナスなし、残業平均月70時間ってどう思いますか

「手取り13万円、ボーナスなし」とは、かなり厳しい状況ですが、このような状況の勤労者は結構多い

記事を読む

あなたは最低賃金で生きられるのか? 2021年の賃金改定状況

最低賃金の改定 2021年度の全国各都道府県別最低賃金の改定額は以下のようになっています。全国

記事を読む

最低賃金の推移と標準生計費

平成29年10月~都道府県別最低賃金改定 北海道 810 (786) 青 

記事を読む

パート・アルバイト必見!最低賃金の国際比較(主にOECD加盟国)

最低賃金は、パートやアルバイトだけでなく、実は正社員にも深く関係するものです。それはなぜかという

記事を読む

最低賃金を上げろ! 「エキタス」の活動

  ※「エキタス」とは、ラテン語で「公正」「正義」の意味だとか 反貧困運動 新聞

記事を読む

2017年最低賃金はいくら上がるか

最低賃金法 最低賃金は、最低賃金法に則って毎年おおよそ秋口あたりから審議が始まり、地域ごとに発

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

もしもブラック企業に就職してしまったら…あなたはどうする??

◇貴方がブラック企業に就職してしまったら ◇社員

ビックモーター従業員の皆さん! パワハラ提訴の準備をしましょう

■この国のブラック企業への甘い対応が事を肥大化させた この国の体制が

ビックモーターは労働者の敵だ‼‼(緊急告知)

事の本質は何か? ビックモーターの保険金詐欺の話が大きなニュースにな

この国はゆるやかな「独裁国家」である

ゆるやかな独裁国家「日本!」旧統一教会関連内閣、そんなこの国で貴方には

企業はホワイトでなければ生き残れない

ホワイト企業2022 8月 ホワイト企業の条件とはどんなことでしょう

→もっと見る

PAGE TOP ↑