給料は普通ってどのくらい? 手取りは上がっている?
ヤフーの知恵袋などを覗いてみると、自分のもらっている給与の金額が、普通なのかという質問があったりします。そんな疑問が多いんですね。皆さんはどうでしょうか?街を歩いているだれもが、一見普通の顔をして歩いているものだから、給料も普通にもらっているんだろうと思ってしまうのですかね。
でも、その「普通」というのが人によってかなり違っているようにも思います。人の財布の中身というのはなかなか見えにくいもので、他人様の台所事情は謎に思えます。
例えば、「転職サイトの表示額面が30万円以上とあるけど、それってほんとうですか」とか、「契約社員で、基本給15万4千円(ボーナスあり、年2回で1か月分)大卒、29歳」というようなものもあります。そしてだれもが、それが妥当かどうかを知りたがっているのです。
回答で多いのは、その人の能力やスキル、資格などの武器のあるなしで多くもなれば少なくもなるというものです。人の考えがすでに能力主義に傾斜していて、もはや「年功序列」という言葉は死後になってしまったなとしみじみ思います。
辛口の回答が多い
転職の度に給与が良くなる人があるかと思えば、給与が下がる人もある。それも能力を評価されるか、評価されずに足元を見られてしまうかで決まるというのです。分かったようで分からない話? そもそも能力をどうやって測るのでしょうか。
仕事のほとんどはチームプレイで成り立っているように思うのですが。チーム全体に対する成果として、利益が生じるものであるなら、それほど大きな給与の差は起きないようにも思えるのですが。そうでなければ、それぞれが個人プレーにばかり走ってしまえば、むしろ全体の利益を損ねてしまうでしょうから。
一方で転職の際に、その人が求められる人材であるかどうかが、大きく影響するというのは解る気がします。3年未満の経験では求められるほどのキャリアではありませんと豪語する人もあります。私は個人的に3年はなかなかのものと思えるのですが。
企業は人をもっと人として扱うべき
一般的に、人はだれしも好待遇を受ければ、それだけ愛社精神も増し、仕事へのモチベーションも高揚するでしょう。その結果、会社としての業績は向上して四方丸く収まるように思うのですが、甘いでしょうか。皆が前向きに仕事に取組み、上司と部下、同僚間のコミュニケーションはスムーズとなり、それが賢い労務管理というものではないでしょうか。
採用段階で人に格差をつけた値踏みをして、雇ってあげようと上から目線で人を人扱いしないような求人状況はどうかと思います。人は、成長できる要素をだれもが内包しているものであると信じたいです。あとは、企業が人を成長させるだけの手腕を備えているかどうかの問題でしょう。
キャリアエリートをヘットハンティングするばかりでなく、自社で生え抜きの人間を育て上げることに専念する。その方が、ヒューマンな企業ではないでしょうか。人を人材としてではなく、あくまでも人間として扱うような、暖かい企業こそ将来性があると思います。
50歳で、給与32万円、年収650~680万円の先輩がいますが、、、
ある人は、「大手ヒラ社員でこの収入、正直ショックですと質問者は綴っています。」どうですか?
やはり大手ならもっともっとというところでしょうか。「大手」という大義名分を除けがば収入額として普通の状態かと思えますが、これが給与総額であると、社会保険や雇用保険などが差し引かれることで、手取り額はかなり下がります。
例えば、家族4人がこれで生活するとなると、もちろんそれなりにやっては行ける額ですが、そうそう楽な状況でもありません。配偶者が、扶養の枠内でパートなどに就くようなケースがもっとも多いパターンではないでしょうか。
子どもにかかる学費(とくに大学)は、十分な貯蓄がない限り相当の痛手です。また、住宅やマンションの購入(ローン)が重なると、その長期ローンはじわじわと真綿のように家計を苦しめる要因にもなります。そうこうしているうちに、定年退職の時期を迎えて、決して十分ではない年金生活に移行していくことになるのです。
まだ若いあなたの、将来の姿を重ね合わせしてみながら、シミュレーションしてみてください。
世間の見方は
ヒラ社員なら、32万は「珍しくない」とか、「妥当」とか「もらいすぎです」など、辛口なコメントもあれば、残業代でもっと加算されると40万円は可能などの好意的な意見もあります。私としては、係長→課長→部長などの役職加算だけでなく、仕事の量や密度などによる評価もあっていいと考えます。それも残業とともに給与に反映されていいのではと思う次第です。
世界潮流として地球環境に優しい世界が求められているように、人に優しい企業文化が成立しなければいけない時代だと思います。厳に、欧州社会ではそれが実現されているのですから。
企業や会社の論理ばかりでなく、勤労者の生活補償のという観点がなかれば、労働しか売ることのできない人々にとって、次の日もその次の日も健康で働き続けることができません。そのための収入がなければ、それは単なる搾取であり、労働力の再生産が可能になされず、雇い主にもマイナスとなる使い捨ての状況に陥ること必然です。
統計としての平均給与とは
厚生労働省や人事院、総務省などの調査をもとにして算出した日本の平均年収の資料を見てみますと、以下のようになります。
2015年 : 415万円
2014年 : 414万円
2013年 : 409万円
2012円 : 414万円
2011年 : 408万円
2010円 : 409万円
2009年 : 412万円(男女両方平均年齢 43歳)
これを90年代の年収と比べてみます
1993(平成5年) 452万円
1994(平成6年) 456万円
1995(平成7年) 457万円
1996(平成8年) 461万円
1997(平成9年) 467万円
1998(平成10年) 465万円
1999(平成11年) 461万円
明らかに、年収は下がっているようです。原因は景気の後退やGDPのゼロ成長などが複数考えられると思いますが、東京に限ってみてみると600万円(平均年齢40歳)という数値になっているようです。
給与ベースが下がってしまうということは、消費者の消費行動の意欲が低下する大きな要因となります。景気の高揚にマイナスとなるので、引いてはGDPの伸びを阻害してしまうものです。国も、経済界も重く受け止めるべきで、労働界の要求にもっと耳を傾けるべきです。
年代別に給与データを見てみましょう
年齢 給与 年収
20~24歳 20万円 328万円
25~29歳 24万円 389万円
30~34歳 28万円 452万円
35~39歳 32万円 513万円
40~44歳 35万円 575万円
45~49歳 40万円 649万円
50~54歳 43万円 688万円
55~59歳 41万円 658万円
60~64歳 29万円 467万円
65~69歳 26万円 423万円これらのデータは、正規採用者の給与の平均データです。フリーター、パート、派遣社員の方々にとっては参考数値として、インプットしておかれることをお奨めします。
もっとも悲惨なのは、非正規労働の人々です
ですから、アルバイトやパートの採用形態の人は、さらに悲惨です。時間給ベースが給与の基本になるので、それも検討してみることにしましょう。時給は、業種や地域によって大小の違いがあります。また、県の単位で最低賃金の設定が異なり、企業によって最賃にどれほどの上乗せをして給与とするのかによってその親切度が測れます。
最低賃金は、ベスト5が東京都(932円)、神奈川(930円)、大阪(883円)、愛知・埼玉(845円)、千葉(842円)となっています。それに対して、ワースト5は、沖縄・宮崎(714円)、鹿児島他7件(715円)、青森他4件(716円)、愛媛・山形(717円)、島根(718円)という状況です。
これでも前年に比べれば上昇しているのですか。数の多さからすると悲惨は状況です。(これは厚生労働省あ発表のH28年のデータです。)
これをもとに、簡単にシュミレーションしてもましょう。1日9:00~17:00まで働くとして(実質8時間労働)で月に25日間働いたとします。
東京の場合・・・932円×7時間×25日=163,100円 となりこれから若干の雇用保険を差し引かれるということになります。まれに社会保険ひ加入の場合はもっと引かれます。
これが、最低地域の場合ではどうでしょう。715円×7時間×25日間=125,125円です。
最高と最低の差は16,300円ー125,125円=37,975円となります。
底辺にある労働者にとって少なくない金額だと思いませんか。
給与事情には落差がある
まとめると、収入の差というものは、正規採用か非正規採用かによって落差が生じます。大手勤めかそうでないかでも差がうまれます。また、役職によっても生まれます。資格のあるなしかでも、キャリアの有無、その内容によっても給与に影響することも多いと思われます。
あなたは、それらの中でどんな方向を目指すのでしょうか?若いあなたは可能性大なのでしっかりとしてターゲットを決めたら、それに向かって邁進してはどうでしょう。最低賃金のさらなる上昇を期待しつつ、フリーターであっても頑張ってほしいものです。
決して希望を捨てずに、前向きに前進すれば道は開ける。そのために、あなたが利用できるエージェントサイトもあります。それは心強いあなたの見方となり、あなたをサポートしてくれるでしょう。しかも無料で。
日本の労働行政や労働の文化は、企業中心・企業優先の方向に傾斜しています。少しづつ、これらを働く勤労市民の手に取り戻していく事が、進化したリベラルな人間中心社会へと移行していく鍵となることでしょう。
<管理人の声>
泪です。給与とは労働者の命の部分ですね。そのアップの方法にはいろいろあるかも知れませんが、その一つに条件のいいところへ転職するということもあります。その場合には、転職サイトや転職エージェントの利用も視野に入れておくとよいでしょう。
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